ある日の休日に車を運転していた時でした。
妻から「こっち(助手席)のエアコンが全然冷えないんだけど…」
こう言われました。
確かに、助手席側だけ生ぬるい風に。。
運転席側のエアコンは冷風が出ています。
運転席からは出ているのでエアコンの故障ではないと思うのですが、原因がわかりません。
このような状態になっていませんか?
この記事ではなぜ助手席だけ冷風が出ないのか。その原因と共に対処法についてもお伝えしていきます。
エアコンが助手席だけ冷えない3つの原因
助手席だけ(もしくは片方だけ)冷えないという事はエアコン本体よりもその他に原因があると考えられます。
主な原因は次の3つです。
- エキスパンションバルブのつまり
- エアコンガスの漏れ
- エアミックスダンパーサーボモーターの故障
エキスパンションバルブのつまり
画像引用:http://www.carlifesupport.net/mag_ill_2008-10-14_expansion-valve.html
エキスパンションバルブとは簡単にいうと「霧吹き」をイメージしてもらうと分かりやすいです。
高温高圧のエアコンガス(液体)を霧状にして一気に噴き出すことで、低温低圧のエアコンガスに気化(液体から気体にすること)します。
気化する際に熱が奪われ、エバポレーターという部品が冷えて冷たい風がでます。
このような仕組みになっているため、エキスパンションバルブが詰まっているとうまく噴射されません。
その結果、冷たい風ができにくい(もしくはできない)状態が発生します。
エキスパンションバルブは噴射する量を調整する役目もあるため、そこが詰まっているとエバポレーターが冷えないことになってしまいます。
そのため、中途半端に作り出された冷風が運転席までは届くけど、助手席側には届かない。
といった状況が生まれてしまうワケです。
エキスパンションバルブにはゴミが詰まりやすく、壊れやすい部品でもあります。
片方で冷たい風が出るのであれば、エキスパンションバルブの詰まりを疑ってみても良いかと思います。
参考までに
エアコンガスの漏れ
エアコンガスとは冷風を作り出す素材のようなものです。
冷媒とも呼ばれます。
このエアコンガスが漏れて規定量に達していない場合、左右の吹き出しで温度差が出る場合があります。
通常、エアコンガスは車内を循環しているため、減ることはないのですが長年使用していると自然に減少していったり、配管が破損しているとそこから漏れてしまうケースがあります。
エアミックスダンパーサーボモーターの故障
画像引用:https://minkara.carview.co.jp/userid/1448724/car/1060004/3541124/note.aspx
エアミックスダンパーサーボモーターとは一言でいうと「温度を調整する」部品です。
暖かい空気と冷たい空気を混ぜ合わせて設定温度へと調整して空気を送り出す通用口のような役割を果たしています。
この部品が故障することで、運転席は冷たい空気、助手席側は暖かい空気が送られてしまうことがあります。
この3つが代表的な原因となっています。
どれも一度車のプロに見てもらわないと解決しない問題ばかりです(;^ω^)
異常を感じたら、ディーラーや整備工場などに持って行き、チェックしてもらいましょう。
冷えない原因に対する対処法と交換費用
原因がわかったら対応していく必要があります。
ここまでお伝えしてきた原因は自分でなんとかできる事ではないため、
部品を交換してもらう、もしくは補充(または修理)してもらう必要があります。
つまり、プロに任せるという事です。
故障や修理になるため、費用が発生します。
具体的に見ていきましょう。
エキスパンションバルブの交換費用
国産車用 | 4,000円 |
外車用 | 15,000円 |
工賃 | 5,000円 |
個人でもインターネットで取り寄せることが可能ですが、取換えするには整備士なみの技術が必要なので、素人には難しいでしょう。
車種によるが国産車であれば
部品代+工賃で大体1万円前後で交換することができます。
ガスの補充・配管修理の費用
ガスの補充 | 3,000円~5,000円 |
配管の修理 | 20,000円~30,000円 |
ガスの補充はディーラーだけでなく、ガソリンスタンドなどでもできます。
残量チェックや補充であれば、30分ほどで完了します。
ただし、配管が破損している場合は交換が必要になるため、ディーラーなどで車種にあった配管修理をお願いすることになります。
エアミックスダンパーサーボモーターの交換費用
サーボモーター単体の部品代としては5,000~7,000といったところですが、車種によっては差が出ることもあります。
工賃も5,000円~と考えておいてよいかと思います。
よって1万円から1.5万円程度は必要になってきます。
部品の故障でなければデュアル式ではないか確認しよう!
ここまで助手席の冷風がでないエアコンについてその原因と対処方法についてお伝えしてしてきました。
部品の交換やガスの補充が必要である場合がほとんどだと思いますが、実は運転席と助手席のエアコンの温度を別々に設定できるようになっている車もあります。
「DUAL」というボタンがあれば別々に設定することが可能です。
ワンボックスカーや高級車などに設置されていることが多く、このDUAL機能を使っていれば、そもそも別々の温度に設定された風がでるようになっています。
一応、確認してみて下さい(;^ω^)
修理費用としては他の車の部品代に比べると安く、かかっても1.5万円程度で済むと思います。
助手席だけエアコンが効かない状況も夏場は特に大変ですので、暑さを我慢するよりも、1万円程度で修理出来てよかったと思える方が前向きで良いかと思います。
とくにエキスパンションバルブは故障しやすく、車検や12ヶ月点検でも引っかかる部品でもあります。
長く乗っている車であれば故障の可能性は高くなるので、早く修理対応することをお勧めします(^^)
以上、参考になりましたら幸いです。